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2026/08/28

和×暮らし

「壊す」ではなく「紐解く」。大切な古民家再生で行う『手壊し解体』の真実 -和×暮らし-

「壊す」ではなく「紐解く」。大切な古民家再生で行う『手壊し解体』の真実 -和×暮らし-

松戸市、市川市、宮大工が手掛ける注文住宅・古民家再生の工匠、広報担当です。
 

皆様こんにちは。

古民家再生の現場で、最初に行われるのは『解体』です。 しかし、私たちの行う解体は、重機ですべてを壊し去ってしまうこととは決定的に違います。

私たちが大切にしているのは、『手壊し』という手法。 それは、かつての大工が建てた伝統構法の家の歴史を遡るように『逆再生』で外していく、緻密で専門的な作業です。 伝統構法を熟知した大工が、先人の技術と知恵と工夫を紐解きながら、一本一本の柱や梁と対話するように解体を進めていきます。

古民家再生の入り口は、どのようにどこまで丁寧に解体するか。 すべては、ここから始まります。

古民家とは

「古民家」という言葉に、明確な定義はありません。一般的には、築50年以上経過した、日本の「伝統構法」で建てられた木造建築を指します。
伝統構法(木造軸組構法)とは、釘などの金物に頼らず、木と木を巧みに組み上げる技が使われています。家を支える大黒柱や、自然の形をそのまま活かした力強い梁(はり)など、厳選された頑丈な木材が随所に見られるのが大きな特徴です。

古民家といえば、広い土間や風の通る間取りを思い浮かべる方も多いかもしれません。もちろんそれらも大きな魅力ですが、古民家再生の現場で私たちがまず向き合うのは、建物の構造(骨組み)です。
壁を剥がして初めて姿を現す、力強い伝統構法の世界。そこには、今の家づくりではなかなか見ることのできない、先人たちの驚くべき知恵が隠されています。

現場レポート:手壊しが始まると、発見の連続で完成が楽しみになる!

古民家再生で行う『手壊し』と大工の想い

先代の大工が遺した知恵と技を丁寧に紐解くように解体を進めていくのが手壊しです。古民家再生においての手壊しは、専門知識がないとできない解体方法です。難しく奥深いもので、古民家再生の始まりです。
今も倒れず建ち続ける古民家には、当時の大工の魂と誇りが宿っている。桁や梁の繋ぎ方や組み方、歪曲した木材の癖をうまく使う技と工夫などを見ることができて、タイムスリップしたかのように当時の仕事ぶりを堪能する時間となることもあるそうです。製材しない堂々とした木材をそのまま使っているのを見ると、風格や強度を優先している大工の知恵や心意気を感じて、当時の大工と、そしてこの家を再び手壊しすると時の100年後の大工に恥じない仕事をしなければと思うそうです。

現場レポート:実際の解体現場で大工は何を感じたのか?詳しく読む→今はなかなか見られない構造に感動する!

木を見極める

製材されずに歪曲したまま使われている梁や燻されて黒光りした立派な桁。今ではなかなか見ないほどの太い柱。建物の構造を熟知した大工だからこそ、再利用できる『宝物(古材)』を傷つけることなく、丁寧に取り出すことができます。金具に頼らずに建てられた家は複雑な木組みによって強度を保っているので、伝統構法を知らないと手壊しすることはできません。途中まで傷んでしまった木材は「継手」を施して蘇らせることもできます。木を見極める力が必要です。

古民家を再生させる施主様の想いと携わる感謝

日本の伝統的な家屋は、日本の大工達の知恵と工夫で複雑かつ繊細に木組みされた美しい姿です。日本の気候にも合っており、100年を超えても建ち続け、金具に頼らない構法は再生が可能です。

深い軒の中で外の日差しを止める少し暗い玄関。
ひんやりと冷たい土間の空気は、とどまらずにほんの少しずつ家を移動する。
友達と別れた後、帰って来ると台所は夕方の色をしていた。

縁側の端に積み上げられた座布団の一番上でバランスを取りながら外の雨を見ていた日や、

重いブラウン管テレビが乗った台の足が畳にくい込んでいたこと。
カラカラと何かの音をたてて廻る水色の羽の扇風機。冬は真四角の掘りごたつ。

家族がいて、近所の人が来て、生活がある。その全てを守るようにめぐる柱と桁と梁。


物置きだった場所を取り壊して建てる増築。

造りかけの家の柱だらけの中で、棟梁の周りをその時々で入れ替わる職人達が囲んで毎日のように宴会をしている。

そうやって棟梁はみんなをまとめていたのでしょう。
母は忙しそうでした。とても・・・。昭和の建築現場ってこんな感じだったと思います。

そして、完成したとき棟梁はこう挨拶をしていました。

「台風でも地震でも倒れない家です。施主にとって、一生に一度の家づくりに携われて幸せでした。」

大工というのは、家族とその人生を守り抜く家を建てるのだ!とそんな覚悟でいたのではないかと思うのです。

そして、施主に「いい家だ」とほれぼれさせることだけにベクトルを向ける職人魂を持っていた。
頑固で癖が強くて譲らない。難しい人たちが強いプライドで建てる家は、どうしたって頑丈になっていく。

どんな時代がくるか知らないが、今できること全部を出し切っていい家を建てる。それこそが魂を吹き込むって事なのではないかなと思うのです。
だから、そういう家は再生する価値が十分にある。機能性とか気密性とか色々とありますが、そういうものだけでは表せない大工の誇りこそが本当の「極上」を造りだしているような気がしてなりません。

今も建ち続けている家ならば、そこに、安心な暮らしがあったに違いない。重機を使って一瞬で消してしまうにはもったいないほどの想いが詰まっているかもしれません。そっとそっと家の歴史を紐解くようにほどいてみませんか?時間も費用もかかります。でも、そういう価値がある建物かもしれません。


手壊しによって天板を剥がした瞬間に現れる太い梁や、そこに刻まれた先人の墨付けの跡は、まさに時を超えたメッセージであり、伝統構法を受け継ぐ現代の大工達への挑戦状でもあるのです。

現場レポート:「日本家屋の良さと当時の仕事を堪能」


柱や梁、そして建具も使える古材を再利用するだけでなく、この家ならではの個性とここにしか存在しない雰囲気をそのままに、大切な思い出と家をできるだけ壊さずに残したい。そんな施主様の想いを携えての古民家再生。施主様にとって大切な大切な家だから、慎重に丁寧に手壊ししていきます。

現場レポート:「施主様の想いに寄り添う手壊し」

これら先の100年も良い家が良いまま残っていたら素晴らしい。

そして、未来の宮大工が手壊ししたときに、今の宮大工の心意気を紐解いて感動して、繋いでいこうと感じていたら、もっと素敵だな。

現場レポート:「素材の特性を活かす構造の素晴らしさ」

現場レポート:「施主様に感謝いたします。」

古民家再生施工事例はこちら→それぞれの想いが詰まった家。次世代へ繋ぐ


工匠は、千葉県松戸市・市川市を中心に

自然素材を活かした古民家再生・リノベーションを専門的に手掛けております。

また、お客様のこだわりを実現する注文住宅も可能です。
いつまでも丈夫で美しく、愛され続ける住宅をご提供いたします。


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